市場か感情か
スタートアップを考えるとき、「なぜあなた(私が)がやるのか」という話題は確実に出てくる。思いがないと続かない。でも市場が悪ければ続かない。
思いの継続性について、この本のp44に書いてあるこの一文が記憶に残っている。
小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: ジェイソンフリード,デイヴィッドハイネマイヤーハンソン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/12/15
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始めてみれば、興奮と興味が本物なのか、それとも言ってみただけなのかがわかる。
個人的にはいい市場があってやってみようってなったらやるでいい気がしている。なぜあなたがやるのですか?と言う質問は確かに大事だけど、子供の頃に夢中になった事って「これこれこんな体験があったからやりたいと思った」っていうより、見たものの姿形、感じたものの感覚、インスピレーションで始めて、合わないものもあれば合うものもある。それでいいような気がしている。
でも、これはあくまで投資家に頼らず自分でやるときの話。第三者を巻き込む場合にはきちんと説明できる必要はあると思っている。
だから、ワクワクから始まるエンターテイメントでエキサイティングさを優先したスタートアップは市場で、明確な世の中の課題や不都合がありどうしても成し遂げたい場合は感情なんだろうなと思った。正解はない。
個人的に面白いなと思うのは、化粧品の口コミ最大のサイトの@cosumeも、レディス服レンタルのairClosetも、みんなのウエディングも、みんな男性ってこと。そして@cosumeの株式会社アイスタイルの社長のインタビューを見ていたら色々と思いはあったとは思うものの化粧品業界の原価率の良さに目をつけていた。原価率が良いということは広告にお金が使えるということ。つまり、そこに市場があると思って参入しているということが書いてあった。
それに事業は世の中の流れとともに変わっていくだろうから、そういう意味でも思いは必要だけど、思い入れが強すぎないほうが案外強かったりするのかもな。
「感情あり×市場あり」が良いけどだけどなかなかそういうのってない。(更にうえをいく「感情あり×市場をなしで自分で作る」は至難)でも片方が揃っていれば、前に進めるってことなのではないかしら。
でも一方で市場感情とも離れてこんな考え方もありなのかもな。