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スタートアップ✖️家族社会学

沖縄ラム酒ベンチャーー風のマジム

原田マハさんの「風のマジム」読了。

風のマジム (講談社文庫)

風のマジム (講談社文庫)

 

 沖縄の大手企業の派遣社員だった主人公が社内ベンチャー制度にチャレンジして沖縄南大東島さとうきびを使ったラム酒の会社を立ち上げる話。

ベンチャーに関する小説というのは少ないので興味深く読んだ。あとがきで実在の人物・金城祐子さんがモデルということを知ってなるほどと思った。もともとは沖縄電力社内ベンチャー制度で設立された会社ということでした。

実際に金城さんが小説のような行動をとったかわからないが、やったことがないことというのは何から始めて良いか分からないということが多い。そして行動するということを頭で考えるのではなく実際にやる、ということを本当に何度もやらなければならない。一度くらいなら始めの熱でできると思う。でも、それが二度、三度とやるのは本当に難しいと思う。

例えば沖縄県産のラム酒を作りたいとなったとき、工場が必要になる。作れる人が必要になる。何もつてがない場合、どうするのか。自分だけではできないことをするというのは本当に大変だ。

特に感じたのは「やれるか分からないけど仲間になってくれ」ということの難しさ。小説の場合は社内ベンチャーの最終審査を通すために具体的に醸造家やさとうきびを提供してくれる農家、作る場所の案を出したいが、醸造家や農家にはまだ通ってもいない案で打診をしなければならない。最終審査でダメだったらダメでした、と巻き込むだけ巻き込んで終わりになってしまう。この気持ちを超える壁というのは大きいだろうなと思った。

 

小説では無事に社内審査を通すことができ、ラム酒の会社は興され、ラム酒も完成した。いい意味で思い切りのある人、自分を信じて突っ切れる人じゃないとスタートアップもベンチャーも、難しい。